コラム

イベント運営の「困った」をまるごと解決
~現場のリアルとイベント管理システム導入のメリット~

イベント管理とは?

イベント管理と聞くと、「手配業務」や「裏方の仕事」といったイメージを持たれる方も多いかもしれません。でも実は、イベント管理とはそれだけにとどまらない、非常に幅広く奥深い「総合プロデュース業務」なのです。 たとえば、イベントの企画立案から始まり、予算の管理、会場の選定、進行台本の作成、参加者の募集・受付・管理、交通や宿泊の手配、そして当日の運営やスタッフの配置、終了後の報告書作成まで、すべての工程に関わるのがイベント管理の仕事です。まさに、イベントの「はじまりから終わりまで」を一貫して支える存在と言えるでしょう。

運営会社は、クライアントの目的や想いをしっかりと汲み取り、それを参加者にとって最も魅力的で伝わりやすい形に落とし込むために、単なる作業ではなく、目的達成のための「戦略的な設計」が求められるのです。 この仕事で特に重要なのが、「段取り力」と「情報管理力」。複数のタスクを同時進行で進めながら、関係者との連携をスムーズに保ち、トラブルにも柔軟に対応する力が問われます。まるで、舞台の裏で全体を操る演出家のような存在です。

「イベント管理は大変…」という声が多い理由

現場では「毎回ギリギリ」「情報がバラバラ」「ミスが怖い」といった声が絶えません。イベントは一度きりの本番勝負。準備段階でのミスや連携不足が、当日の混乱や参加者の不満につながってしまうのです。

イベント管理がなぜそんなに大変なのか?

イベント管理が大変な理由は、情報の分散や手配業務の煩雑さ、関係者の多さなど複数の要因が考えられます。
Excelやメールでは管理に限界があり、交通・宿泊の手配もミスが起こる原因になります。関係者間の情報共有も難しく、過去の資料が活用されず毎回ゼロから準備することも。さらに、当日の受付や進行が属人化すると、トラブル対応が後手に回りがちです。 こうした課題を乗り越えるには、情報の一元管理と業務の標準化が不可欠となります。

1.現場の「あるある」と失敗例

■Excel地獄

複数人で同じExcelファイルを編集した結果、バージョンが混在。「最新版はどれ?」と確認に時間がかかり、作業効率が大幅に低下します。誰かが上書きしたことでデータが消失したり、古い情報で手配してしまうなど、ミスの温床になりがちです。属人的な管理から脱却できないと、トラブルは繰り返されます。

■メール対応がパンク

申込や変更依頼が一斉に届き、メール対応が追いつかず返信漏れや見落としが発生。「連絡がない」「申込できていない」といった不満が参加者から寄せられ、信頼を損なう原因に。担当者の負担も大きく、対応の質が低下することで、イベント全体の印象にも悪影響が出てしまいます。

■手配ミス

交通や宿泊の申込内容を手作業で転記した結果、希望と異なる手配になってしまうケースが発生。「話が違う」「確認したはずなのに」といったクレームにつながり、参加者の満足度が大きく低下します。人的ミスは防ぎきれず、確認作業にも時間がかかるため、運営側の負担も増加します。

■名札不足

印刷リストの更新を忘れたことで、当日になって名札が足りないことが判明。受付で手書き対応を余儀なくされ、受付が滞ってイベント開始時間にも影響が出ます。参加者の不安や不満を招くだけでなく、現場スタッフの焦りや混乱も生み、全体の進行に支障をきたす要因となります。

■情報共有不足

事務局・会場・司会など関係者間で情報が行き渡らず、「聞いてない」「知らなかった」が頻発。連携ミスが現場の混乱や進行遅れにつながります。誰が何を把握しているかが不透明なまま進行すると、トラブル対応に追われて本来の業務に集中できず、全体の質が下がってしまいます。

2. 「こうだったらいいのに…」現場の理想像

■参加者情報がリアルタイムで共有される環境

参加者の申込状況や変更内容がリアルタイムで反映され、誰が何を申し込んだかをすぐに確認できる環境が整っていれば、確認作業の手間が大幅に削減されます。事務局・受付・会場スタッフなど、関係者間で情報が常に最新の状態で共有されることで、対応漏れや二重対応などのミスも防げ、安心して運営に集中できます。

■申込受付から手配・受付対応までが一元管理される体制

申込受付、交通・宿泊の手配、当日の受付対応までが一つのシステムで一元管理されていれば、情報の転記ミスや確認漏れが起きにくくなります。担当者ごとに別のツールを使う必要がなくなり、業務の流れがスムーズに。参加者への対応もスピーディかつ正確になり、イベント全体の品質向上につながります。

■関係者全員が同じ画面で進捗状況を確認できる状態

事務局、会場スタッフ、司会者など、関係者全員が同じ画面で進捗状況を確認できることで、「聞いてない」「知らなかった」といった情報の食い違いがなくなります。誰が何を担当していて、今どこまで進んでいるかが一目で把握できるため、連携ミスが減り、現場での意思疎通もスムーズになります。

■過去のイベントデータを活用して準備時間を短縮

過去に開催したイベントのデータを活用できれば、同様のイベントを企画する際にゼロから準備する必要がなくなり、時間と労力を大幅に削減できます。参加者数や手配内容、進行スケジュールなどの履歴をもとに、より精度の高い計画が立てられるため、再現性のある運営が可能になり、チームの負担も軽減されます。

3. イベント管理システムを入れる事のメリット

■情報の一元化で精度とスピードが向上

参加者情報や手配内容が一元管理されることで、確認漏れや手配ミスが激減。誰が何を申し込んだか、どの手配が完了しているかを即座に把握できるため、運営の精度が高まり、対応スピードも格段に向上します。複数ツールを使い分ける必要がなくなり、業務の流れがスムーズに整います。

■事務局の作業負担が軽減され、スタッフの満足度が向上

煩雑な手作業や確認業務が減ることで、事務局スタッフの作業負担が大幅に軽減されます。残業や人的ミスも減り、業務に集中できる環境が整うことで、スタッフの満足度やモチベーションも向上。結果として、運営チーム全体のパフォーマンスが底上げされ、イベントの質にも好影響を与えます。

■参加者対応がスムーズになり、イベント満足度が向上

受付や案内など、参加者との接点での対応がスムーズになることで、イベント全体の印象が大きく変わります。申込内容の確認や変更対応も迅速に行えるため、参加者の不安や不満を未然に防ぐことができ、安心感のある運営が実現。結果として、参加者満足度の向上につながります。

■必要な機能だけを選んで導入できる柔軟性

システムはフルパッケージで導入する必要はなく、自社の運営スタイルや課題に合わせて必要な機能だけを選択できます。これにより、無駄なコストを抑えつつ、最大限の効果を得ることが可能。小規模イベントから大規模催事まで、柔軟に対応できる拡張性も魅力のひとつです。

4. イベント管理システムを導入して良かった体験例

■受付がQRコードになり、当日の混乱がゼロに

受付をQRコード対応に切り替えたことで、参加者のチェックインがスムーズに進み、当日の混乱が一切なくなりました。紙のリスト照合や名札探しにかかっていた時間が不要になり、受付スタッフの負担も軽減。参加者からも「スムーズだった」「待ち時間がほとんどなかった」と好評で、イベント全体の印象が大きく向上しました。

■交通・宿泊の申込を一括管理し、手配ミスと残業が激減

これまで交通・宿泊の申込は個別に管理していたため、転記ミスや確認漏れが頻発していましたが、システム導入により一括管理が可能に。申込内容の確認や手配状況の把握が簡単になり、ミスが激減。事務局の残業も大幅に減り、スタッフの負担軽減と業務効率の向上を実現しました。安心して運営に集中できる環境が整いました。

5. 後悔しない為のポイント

■業務フローを整理し、課題を明確にする

イベント管理システム導入前に、自社の業務フローを丁寧に棚卸しすることで、どこに課題があるのかを明確にできます。申込管理、手配業務、受付対応など、現場で起きている非効率やミスの原因を洗い出すことで、システム設計の方向性が定まり、導入後の効果を最大化できます。現場の声を反映した設計が、成功の鍵となります。

■必要な機能と優先順位を事前に整理する

イベント管理システムに求める機能や優先順位を事前に明確にしておくことで、「思っていたのと違う」「使いにくい」といった導入後のギャップを防ぐことができます。すべての機能を一度に導入する必要はなく、まずは必要最低限から始めて、段階的に拡張することで、現場に無理なく定着させることが可能です。

■関係者との連携体制を整えておく

イベント管理システムをスムーズに運用するためには、事務局・会場・司会など関係者との連携体制を事前に整えておくことが重要です。誰がどの情報を扱うのか、どのタイミングで共有するのかを明確にしておくことで、情報の行き違いや連携ミスを防げます。運用開始後の混乱を避けるためにも、事前の調整が不可欠です。

■初回イベントはサポート付きで進める

初めてのシステム導入時は、操作に不慣れなスタッフも多いため、サポート付きで進めることで安心して運用できます。設定や操作方法のレクチャー、トラブル時の対応など、外部の支援があることで社内への定着もスムーズに。初回の成功体験が、次回以降の導入促進にもつながります。

6. 業種別イベント管理システムの活用例

【医療・福祉】

製薬会社の講演会や学会、セミナーなどで活用されています。参加者の参加登録や当日の受付などイベント全体の管理がスムーズになり、ミスや属人化を防止。安心・安全な運営を支えます。

【飲食・サービス業】

新メニュー発表会やオーナー会議、店舗イベントなどでイベント管理システムが活用されます。参加受付や来場者管理などを一元化、スタッフの負担を軽減。イベント全体の品質と満足度が向上します。

【スポーツ・フィットネス業界】

スポーツ大会や体験イベントの参加受付、宿泊管理、チーム管理などを一括で管理。参加者情報の整理や当日の運営もスムーズになり、競技に集中できる環境づくりを支援します。

【エンタメ・芸能業界】

コンサートツアーやファンイベントなどの申込管理で活用できます。会員限定の先行予約、一般チケット販売と合わせた予約など、集客と顧客満足度の向上に貢献します。

このほか、旅行/金融・保険/不動産/サービス・小売/IT ・情報通信/文教・教育/官公庁・公共団体・自治体 など、業種を問わず多くの企業・団体様に幅広く活用いただけます。

7. まとめ

イベント管理システムとは、煩雑なイベント運営業務を一元化・効率化するために必要なクラウド型ツールであり、情報の分散や属人化・ブラックボックス化によるトラブルを防ぐために必要不可欠な仕組みです。
従来のExcelやメールによる運用では、情報の分散や更新漏れ、担当者依存による属人化が課題でしたが、イベント管理システムを導入することで、関係者間の情報共有がスムーズになり、ミスや手戻りを防止することが出来ます。

MICEコネクトの「イベント管理システムプラットフォーム」は、これらの問題を解消し、参加者の管理、交通・宿泊手配、受付対応など、イベント運営に関わる様々な業務を一元管理できます。 詳しくは、以下システム紹介ページを参照ください。